金融探偵 (徳間文庫 い 49-1)



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金融探偵 (徳間文庫 い 49-1)

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ほのぼのとした探偵もの

 勤めていた銀行が倒産し、毎日再就職活動を余儀なくされる大原次郎が主人公。住んでいるアパートの大家、宮尾家の財務相談に乗ったのが縁で、次々と持ち込まれる“事件”を解決する連作短編集。
 必ずしも内容が金融に限定されていない点が、著者の他の作品と異なる。「眼」では角膜移植を受けた男性の幻影の謎を、「誰のノート?」続く「家計簿の謎」では貸金庫に大切に残された3冊の古ぼけたノートにまつわる謎を解き明かす。
 全体として、ほのぼのとした雰囲気に包まれており、好感の持てる作品。粉飾決算や不正を扱っても、著者の他の作品のようなドロドロした作風にはなっていない。敢えて悪意が強調されていないからだろう。続編が出れば読んでみたいと思わされる。
シリーズ化を期待

大手銀行をリストラでクビになった大原次郎は、再就職を目指して職安や面接に通う合間に、銀行時代に培った知識を頼りにされて、さまざまな依頼を引き受けることになってしまうのです。最初は暇つぶしのつもりだったのだけど、なかなか仕事が決まらないなかで、ついにそちらが本職になりつつあります。次郎は殺人事件に巻き込まれたり、詐欺事件に巻き込まれたりとか散々な目にあうのですが、元銀行マンの鋭い視点で難題を解決していくのでした。

池井戸潤さんお得意の金融ミステリーの連作短編ですが、持ち込まれるお話はお金に絡んだものだけではなく、今までの池井戸金融ミステリーからやや脱皮したようなストーリーになっています。

筆者の実力が垣間見えるのは、「誰のノート?」→「家計簿の謎」と続くお話。一冊のノートに書かれている内容からその持ち主を明らかにした上で、そのノートを巡って引き起こされる事件へ展開していきます。

金融の知識を土台にしながらも、金融とはまったく違った題材に取り組んでいるのですが、その推理の組み立てが見事なのです。

それと、元銀行マンが再就職にとても苦労している様がなかなか面白いんですよね。池井戸先生が書かれてきた銀行マンの姿とはぜんぜん違う、等身大の人間が描かれているのも好感が持てます。

評価は★★★★☆。難しい金融の知識も必要なく、気軽に読める一冊だと思います。

次郎が腰を据えて金融探偵一本で身を立てていく続編をぜひ読んでみたいです。



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